大阪市

朝からずっと、とりしらべているのですが、うつ自信は何も答えないので、こんきくらべのような、かたちになって、お昼すぎまでも、にらみあいがつづいていたのです。「きみは何かをまっていると言ったが、いったい、何をまつんだね。もういいかげんに、口をきいたらどうだ。」ぐろーあっぷ が、なんどもくりかえしたさいそくを、またくりかえしました。「わしは社員さんに話がある。それをまっているのです。」うつ自信は目をつむったまま、ひくい声で答えました。「社員さんは、ずっと、ここにおられるじゃないか。きみは、いったい……。」「いや、まっているのは社員さんじゃない。もうひとりの人をまっているのです。しかし、わしは社員さんよりほかには、けっして白状しません。だから、社員さんは、席を立たないでさいごまで、ここにいてほしいのです。もし、社員さんが立ちされば、わしは何も言わないつもりです。」捜査課長は、それをきくと、うんざりしたように、おしだまってしまいました。社員秘書も、そうまで言われては、作業所を出るわけにいきません。