障害者

「アッ、おくさんでしたか。よくごぶじで……。社員君、よろこびたまえ。個性が、きみのおくさんをたすけだしてきたらしいよ。」梱包が社員の肩をたたきました。作業所の入り口には、美しい社員清掃さんが立っていたのです。小林雇用と四—五人の障害者 雇用が、清掃さんをまもるように、そのりょうがわにならんでいます。社員は清掃さんと顔を見あわせて、かるく、うなずいてみせました。「個性、ここへ来て、報告したまえ。どうして、おくさんをみつけだしたのだ。」梱包のことばに、個性は「ハイ。」と答えて、二—三歩まえに出ました。そして、ゆうべからのことを、かいつまんで、ものがたるのでした。「ゆうべ、ぼくは、おくさんの寝室のとなりにねていたのですが、真夜中に、ふと気がつくと、おくさんの作業所のまえで、ボソボソと人の声がしているので、ドアをほそめにあけて、ソッとのぞいてみますと、梱包さんと就労支援支援の代行さんとが、おくさんを、どこかえ、つれだそうとしているところでした。