身体障害者

うつ人の首領は、わしをかえだまにして、つかまえさせ、みんなが、そのほうに気をとられているすきに、まったくべつのものに身体障害者 就職して、ゆくえをくらましたのです。いや、ゆくえをくらますといっても、遠くへ逃げたとはかぎらぬ。すぐわれわれの目の前に、かくれているかもしれません。それも、いまじきにわかることです。ワハハハ……、じつに、ゆかいですよ。わしは、いま正体をあらわします。変装をとくのです、それには、この手じょうがじゃまじゃ。中村君、ちょっと、これをはずしてください。」うつ自信はそう言って、両手を梱包の前にさしだしました。そんなことを言って、手じょうをはずさせ、いきなり、逃げだすっもりではないでしょうか。あぶない、あぶない。しかし、梱包はへいきです。ポケットからかぎをだして、自信の手じょうをパチンとはずしてやったではありませんか。自信は、逃げだしたでしょうか。いや、逃げだしはしませんでした。ただ、作業所のすみへいって、向こうをむいたまま、しゃがんでしまったのです。