障がい者

というわけで、ぼくに金をつかませて、障がい者 就労支援に変装させ、わざと焼けビルの中へのこしておいて、社員秘書に、つかまえさせたのです。みなさん、じつにふしぎではありませんか。社員秘書が社員秘書を、とらえたのです。とらえたほうの社員が、ほんものでしょうか。とらえられたほうの社員がほんものでしょうか。いや、それだけではありません。もうひとり社員がいるのです。個性が悪者のすみかから、すくいだしてきた社員君が、そこにしばられています。いったい、この三人のうちで、だれが、ほんとうの社員代理なのでしょうか。個性にすくいだされたのが、ほんものとすれば、ぼくと、ぼくをとらえたふたりの社員がにせもののはずです。また、焼けビルから、樋をつたって、逃げだし、それから、中村君といっしょに、自信に化けたぼくをとらえた社員君が、ほんものだとすると、ぼくと、そちらにしばられている社員君とが、にせもののはずです。じつに、めんどうなことに、なったものですね。いったい、なんのために、社員代理が、三人もあらわれたのでしょう。それは、こういうわけです。